【終了】ULA seminar #15
市場とデモクラシー:今日の科学技術と社会の科学その限界と意義
日時:2024年3月19日(火) 15:00〜17:00
場所:講義室12(C棟5階畳スペース)
講師:浦井 憲 (大阪大学大学院経済学研究科 教授)
この座談会では、民主主義ということについて、それを市場という問題との関連性および対比を通じて、取り上げたいと思います。民主主義も市場も、20世紀以降の米国の価値観を代表するものといえると思いますが、近年これがとくに問題を提起しているのは、情報産業やデータサイエンスをともなった多国籍企業、国際金融を中心としたグローバリズムの結果ともいえるでしょう。そうした中で、私たちは一方では便利な生活を予感しつつも、同時に多くの情報管理・統制、そして人権への制限を余儀なくされるような事態にも直面していることを感じているのではないでしょうか。学問や芸術は、この状況にどのように独自のあり方を見出すことができるのでしょうか。そこに自由学芸ということの本当の意義を私たちは見つけることができるのではないか、このような問題意識で、「市場とデモクラシー」というテーマを今日の科学技術・産業の状況と絡めつつ、学問・芸術の役割に至る議論を重ねることができたらと考えています。